【緑の党共同代表による談話】 正当な市民活動への不当な逮捕に抗議します


写真:原発いらん!被曝させるな!11.11関電本店大包囲メインステージで発言する緑の党共同代表の長谷川羽衣子と司会の下地真樹さん 
http://www016.upp.so-net.ne.jp/midorioosaka/121111kanden.html


写真:12月22日 緊急記者会見の様子(左端が長谷川羽衣子緑の党共同代表)
(12月22日、大阪市平野区民センターにて緊急記者会見を行いました。署名の呼びかけ人である朴勝俊・関西学院大学准教授、憲法研究者の石埼学・龍谷大学教授、成澤孝人・信州大学教授、石川裕一郎・聖学院大学教授、そして島浩二・阪南大学教授と、俳優の山本太郎さんが、それぞれの立場から下地真樹さんら市民の逮捕がいかに不当なものであるか、訴えて下さいました。会見には、朝日新聞共同通信、週刊誌等の記者の方が参加されたほか、IWJが生中継を行って下さいました。会見の一部始終はWeb上にアップされていますのでぜひご覧下さい。また、会見の書き起こしもご提供頂きました。こちらもぜひご一読下さい。)
関連サイト:
http://keepcivicactivity.jimdo.com/%E7%BD%B2%E5%90%8D-%E5%B8%82%E6%B0%91%E3%81%AE%E4%B8%8D%E5%BD%93%E9%80%AE%E6%8D%95%E3%81%AB%E6%8A%97%E8%AD%B0%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99/12-24%E7%B7%8A%E6%80%A5%E8%A8%98%E8%80%85%E4%BC%9A%E8%A6%8B%E3%81%AE%E3%81%94%E5%A0%B1%E5%91%8A/


緑の党公式サイトより
http://greens.gr.jp/seimei/4602/

【談話】 正当な市民活動への不当な逮捕に抗議します

2012年12月28日  共同代表 長谷川羽衣子

 下地真樹准教授(阪南大学)らが12月9日に大阪府警よって不当に逮捕され、すでに3週間近くも拘留されています。12月28日になってようやく下地氏ら2名が処分保留で釈放されましたが、1名が起訴されてしまいました。

 下地准教授ら市民有志は、小さな子どもを持つお母さんたち、とりわけ福島・東北・関東から関西に避難移住して来られた人たちの不安な気持ちに寄り添い、原発に反対し、放射能汚染の拡散を防ぐため非暴力の抗議活動を続けておられました。 逮捕の理由とされたのは10月17日の街頭での平和的なアピールでした。

 逮捕容疑が「威力業務妨害」というのはこの種の不当逮捕でよく見られますが、現行犯ではなく、2か月近くも後に逮捕されるというのは異例です。 膨大な人々の健康と財産に多大な被害を及ぼした福島原発事故の責任者が一切罪に問われない一方で、その被害の拡大と事故の再発を防ごうと声を挙げた市民がなぜ逮捕・拘留されなければならないのでしょうか。本件において、そもそも逮捕の必要性があったとは考えられません。

 これは市民の活動に対する明らかな弾圧であり、憲法で保障された「表現の自由」の侵害に他なりません。 私たちは、今回の不当な逮捕に関与した捜査当局や裁判所、とりわけ起訴を敢行した検察庁に対し強く抗議すると共に、謝罪及び未だ勾留されている人の即時釈放を求めます 。



写真:11月27日にキャンパスプラザ京都で開催された京都発『脱原発と総選挙』緑のたねまきシンポジウムでパネラーとして発言する下地真樹さん(左は長谷川羽衣子きょうと緑の党共同代表。右はグリーンアクティブのマエキタミヤコさん)
http://d.hatena.ne.jp/greens_kyoto/20121110/1352575474


東京新聞 2012年12月21日付朝刊

(関連記事1)

【日刊スポーツ】山本太郎も"がれきデモ逮捕不当”と訴え
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20121222-1062989.html

 JR大阪駅構内で震災がれき搬入に反対する集会やデモ行進をしたとして、大阪府警が威力業務妨害容疑で阪南大准教授下地真樹容疑者(40)らを逮捕したのは不当だとして、憲法学者らが22日、大阪市内で記者会見し、「ごく日常的な表現活動で、何ら罪に問われるものではない」と表明した。

 憲法学者ら67人は17日に抗議声明を出した。会見で龍谷大の石埼学教授は「単なる集会を捜査機関が危険視するのは、憲法学の観点から許し難い」と指摘。脱原発活動を続ける俳優山本太郎さんは「最低限の表現の自由が担保される社会でないといけない」と訴えた。

 出席した市民からは「(抗議活動の最中)常に警察からビデオなどで監視される」などの声が上がった。

 府警は、10月に大阪駅構内で拡声器を使って演説集会をした上、デモ行進してJR西日本の業務を妨害したとして、下地容疑者ら3人を今月、逮捕した。(共同)

 [2012年12月22日18時11分]


(関連記事2)

放射能拡散に反対する市民を支援する会」声明:下地真樹さん他1名の釈放が決まりました
http://keepcivicactivity.jimdo.com/

本日、下地真樹さん他1名の釈放が決まり、7時頃に下地さんは晴れて釈放されました。署名や、各方面から出された声明、会見などが大きな影響を与えたとのことです。
 様々なかたちで支援し、見守って下さったみなさまに、心から御礼申し上げます。

 ただ、此花署から曾根崎署に移管され、12月11日に再逮捕されたHさんは、残念ながら起訴されました。その他にもデモなどの最中に逮捕され、不当に長期間勾留されたり起訴された方は大勢おられます。その方々を支援するためにも、引き続き「市民の不当な逮捕に抗議する署名」を続けたいと思います。どうか今後ともお力添え頂けますよう、お願い申し上げます。

2012年12月28日(金)

放射能拡散に反対する市民を支援する会」


【署名】下地真樹准教授ら市民の不当逮捕に抗議します
https://pro.form-mailer.jp/fms/2448906236806

 12月9日、阪南大学経済学部の下地真樹准教授が、大阪府警によって逮捕されました。この逮捕は、形式上も内容上も大変不当なものであり、市民の活動に対する明らかな弾圧です。

 下地准教授らは、震災がれきに含まれる放射性物質アスベストなど、本来焼却してはいけない有害物質を全国に拡げて焼却・埋立しようとする「震災がれき広域処理」政策に反対していました。大阪市は2月から焼却・埋立を開始しようとしています。

 逮捕の経緯は次のようなものです。
 10月17日、大阪市の震災がれき試験焼却に反対する市民有志(下地准教授含む)は、午後3時 、大阪駅・東北角の歩道上に集まり、大阪市役所にむけて三々五々歩いて移動しました。その際に、大阪駅構内の東コンコースを北から南へ通り抜けており、この行為を根拠に逮捕されたようです。逮捕容疑は「鉄道営業法違反」「威力業務妨害」「不退去」です。

 しかし、「駅構内を通り抜けた」行為が行われたのは2か月近くも前のことであり、今になって逮捕するというのは非常に不自然です。意図的な市民活動への弾圧であると考えざるを得ません。

 下地准教授ら市民有志は、小さな子どもを持つお母さんたち、とりわけ福島・東北・関東から関西に避難移住して来られた人たちの不安な気持ちに寄り添い、放射能汚染の拡散を阻止するために活動をされてきました。福島原発事故は、膨大な人々の心身の健康と財産に被害を及ぼしました。適切な安全対策を行わず原発の運転を強行し続けた国と電力会社・原発メーカーなどの責任こそが問われなければならないはずです。
 
 ところが、これら放射能を拡散させた国や企業の刑事責任は一切問われないままに、今回のように、放射能汚染の拡散に反対して声を上げることが刑事弾圧の対象にされているのです。このようなことは決して許されることではありません。既に大阪だけでも震災がれきの広域処理に反対した市民5名が逮捕され、長期にわたって拘留され、起訴されている人もいます。

 私たちは今回の不当逮捕に対し厳重に抗議すると共に、即時釈放と謝罪を求めます。

                                 2012年12月10日

【呼びかけ人】
石田紀郎(元京都大学教授、市民環境研究所代表)、朴勝俊(関西学院大学准教授)、槌田劭(元京都精華大学教授、元京都大学助教授)、細川弘明(京都精華大学教授)、中尾ハジメ京都精華大学教授)、川那部浩哉(元京都大学教授)、安富歩(東京大学教授)、仲尾宏(京都造形芸術大学)、他


【IWJ動画】2012/12/29 【大阪】下地真樹氏 釈放会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/47149

 「ほとんどコントだ。可視化云々の話でなく映像に撮っておくべき」。がれき広域処理に対するJR大阪駅前における抗議行動が威力業務妨害等にあたるとして2012年12月9日に逮捕・勾留されていた下地真樹阪南大学准教授ほか1名が、勾留期限となった28日、処分保留で釈放された。同時に逮捕された残り1名は起訴されている。12月29日(土)、釈放された2名を招いて大阪市西区生コン会館で釈放歓迎・報告会が開かれた。会の中で下地氏は逮捕への抗議の声の広がりが自らの起訴の断念に至らせたとするとともに、冒頭のように取り調べの様子を表現し、笑いを交えながらも内部から見た警察組織や取り調べの問題点、その分析と今後の取り組みに言及した。